( 2025 年 1 月編 )
こんにちは
心とカラダを整える
ハーバルセラピストのたかこです。
今日は、
寒さ厳しい山の家でのお話しです。
・樹木の伐採と収穫
・草木染めの準備
・ハーブガーデンの様子
・ふたりきりの食事のこと
・手編みセーターの完成
・静かなティータイムのこと
1 月の成人式のあった連休に
山の家へ出掛けてきました。
山の空気を吸いに
久しぶりに出かけられるのかと
気持ちは高揚しましたが
連休のため
心配していた道路状況は
さほど混んでおらず
普段より早めに到着できました。
車から出ると
なんとも言えない自然界の香りに
一気に襲われ
身体じゅうが喜び勇みました。
庭をぐるりと確認しながら
裏玄関から家に入ると
長く家を空けていたために
山の家は深々と冷え込んでいる様子。
さっそく、
薪ストーブへ火をくべるも
初日はなかなか
家全体が暖まりません。
しかし、
いざ、暖まりだすと
都内にある自宅より
暖かな空間が出来上がるから
薪ストーブの威力というものは
計り知れない魔力です。
今回、訪れたのには訳がありました。
それは、庭木の剪定です。
昨年、受講した植物に関する講座で
剪定についてかなり詳しく学びました。
その甲斐あって、
季節を選んで木々を
伐採することの大切さを知り
今回、こうして訪れた次第です。
山の家は出来上がった当初は
砂利ばかりの土が
申し訳程度に入れられただけの
粗末な庭でした。
そこへ
時間を重ねて
まるで林のように木々が林立し
さまざまな植物が地面を這う
庭づくりを楽しんできています。
ほとんど無計画で始めてしまったので
ふと気づけば
私たちとさほど変わらない
背丈であったコニファーが
今では見上げるほどに
中には家の屋根を越えるくらい
大きく育って木陰を作っています。
特に、
最近の夏の暑さから
私たちを守ってくれるほど
頼もしい存在になりました。
しかし、
昨年受講した講座で
とりわけ樹木については
小さく育てることが推奨されていました。
枝葉の剪定のコツや
剪定の時期を間違えないことで
大きく育った樹木を
小さいサイズに仕立てて活かし
自分の背丈の範囲で
収穫する利点など
教授してくれる内容でした。
自然豊かな環境で育った私は
自然界で膨大な時間をかけて
大きく成長した木々を
人間の都合でバッサリ切ることは
いけないこと
そんな意識が強いまま成長しました。
まるで神にでも
なったような気持ちで
盆栽にハサミを入れるように
人の手で自然物を操作する
という方向性には
到底顔を向けることが
出来ずにいました。
そんな訳で、
気づけば
どうしようもないくらい
樹木たちは大いに
背伸びしてしまっていた
そんな事態を迎えています。
その中で繁殖力の大きい
びわの木は例外でした。
どんなに伐採しても
どんどん繁茂するびわの木は
今までよりもうんと剪定しようと
昨年の秋から話し合っていました。
庭の隅にあるびわの木は
実は、
私が食したびわの種から育てたもので
今では 3 本の幹が
勢いよく地面から伸びています。
このびわの木は
これまでも何度となく剪定してきました。
その際、必ず
きれいな葉を改めて収穫してきました。
とろみ感があるお茶はなかなか美味しい。
幹はストーブの薪になります。
山では鳥や小動物たちが
めざとく四方からやってくるので
花はたくさんつけますが
実がなったところを見たことがありません。
今回は、
腰高まで切ろうと話していました。
しかし、
あまりにも刈り込むと
木が死んでしまうと夫が躊躇して
葉のある小枝を
幾つか残せる背丈まで
切ってくれました。
キッチンの前にある
月桂樹の木も一緒に思いっきり伐採。
その際、きれいな葉っぱは
以前購入していた編みカゴに
夫が収納してくれて
今は、乾燥させているところです。
びわの葉っぱはいずれ草木染めに
使ってみようと目論んでいます。
以前から、布を染めることに
とても興味がありました。
自分で作った薄手のトップスを
紅茶で染めたりしました。
薄い布の紅茶染めは
柔らかな茶色をかもして
とても素敵でしたが
洗濯を繰り返すと
いつの間にか
元の白い色合いに
戻ってしまいました。
これまでも
私の周囲では染めの話題に
盛り上がっていたのですが
なかなか時間が作れず
ただただ憧れてばかりでした。
今回、はじめの一歩を
踏み出したのには訳があります。
所属しているハーブの協会で
企画していたからです。
桜を使ったピンク色の染めイベント。
気づいたのが遅く
いつ自分の番がくるとも
知れないキャンセル待ちです。
調べてみると
講師自身もすでに 10 年ほど
草木染めワークショップを
開いている様子でした。
今月の予定があったので見てみると
やはりキャンセル待ちです。
じっと待つのが苦手な私は
講師の方が最近出した
書籍を取り寄せました。
そこに、
びわの葉の染めについて
書かれてあったのです。
自分の周囲にある
植物を使った草木染めで
玉ねぎの皮などそのほとんどは
捨ててしまうものを使った染めでした。
エコロジカルな視点に
とても賛同できるので
是非とも、
書籍を通しておうち染めに
チャレンジしてみようと
思い立ったのです。
染めた布で何を作ろうか
考えるのも楽しいもの。
今夢見ているのは
自分で染めた布に針を通して
植物の刺繍をすることです。
それで何を作ろうか..
木の取っ手があるので
布のバッグを作ってみても
良いかもしれません。
あるいは、
もう何十年も前に作った
コースターを新調してみても
良いかもしれない。
いろいろイメージが膨らみます。
実際に、
染めに入るまでには
いろいろ細かな準備が必要です。
バケツなどの染め道具を揃えたり
買ってきた布の下処理もあります。
大々的にできる環境としては
山の家かアトリエなので
とりあえず、
次回山の家に行くときに
バケツ類の購入をし
染めてみようと計画を立てました。
ボタニカルライフも徐々に
幅が広がってきて
すごく楽しくなってきました。
さて、
小さな薬草園を拡大させて
昨年末整備を始めたハーブガーデンは
この乾燥続きと寒さにも負けず
なんとか生きていたようです。
ハーブガーデンを作り始めたお話しは
下のリンクからご覧ください。
写真にあるカレンデュラは
0 度以下は適していない品種と
表札にありましたが
中には、まだ元気な株があり
ローズマリーの挿木と同じように
不織布で覆って寒さから守りました。
この不織布の威力はすでに実証済みです。
晩秋に自宅のベランダで
ベビーリーフの種まきをしました。
この不織布をかけてからというもの
例年にない厳しい寒さを迎えている冬でも
次から次へと発芽して
ベビーリーフが
もしゃもしゃ育っています。
ラベンダー
フェンネル
ワイルドストロベリー
ブラックベリー
ローズマリー
ミント類
レモンバームなど
ベランダで育てているハーブの中で
山の寒さにも対応できるものは
いずれ山の家のハーブガーデンに
合流させる手はずです。
さて、
水やりをしていたら
キッチンの出窓の下で
なんとレモンバームが
生き生きと芽生えているのを発見。
レモンバームは都内の自宅では
とても居心地が良い様子で
根っこから、種子から
どこからでも繁茂する
恐ろしい生命力の持ち主です。
ややもすると
山の家も制覇されてしまうかも。
このレモンバームは
何年か前に庭の上部に植えた苗から
種が飛んできたのでしょう。
ミント各種とともに
その場所にはすでに
レモンバームの姿はありませんが。
家を建てた当初のまま
土が悪いのか
日当たりが良過ぎて枯れたのか
理由は定かではありませんが
ミント類は全滅した様子でも
レモンバームだけ
ちゃっかり生き残っています。
さて、
ハーブガーデンでは
身を切る寒さの中でも
セージたちはなかなか元気です。
今年の春先は色々ハーブを移植するので
彩り豊かになりそうな気配に
これからがとても楽しみです。
また、
びわの木を剪定したことから
さらに日当たりが良くなった空き地に
ブロックで囲った花壇を作る予定です。
ヤロウやタンジー、エキナセア
草原で発達してきたキク科など
日当たりを好む植物を小さく育てる計画です。
そろそろ、
山の家のご飯に話題を移しましょうか。
食事は、ブランチと早め夕ご飯で
山の家では 1 日 2 食が定番です。
今回も、
子どもたちは仕事があったり
国家試験対策でおおわらわで
私たち夫婦だけの連休でした。
朝は私の当番で、夜は夫。
ふたりだけの食事の支度は
ささやかなもので本当に楽チンです。
暖かな季節はデッキで食事しましたが
寒さ降りしきる真冬は
薪ストーブのはぜる音を聴きながら
暖かな床暖とこたつでいただきます。
夕ご飯はダッチオーブンで
スパゲッティに絡める
具材を煮込みます。
野菜たっぷりにチキンを
トマトソースで煮込みます。
行きつけのスーパーでは
キャベツが高値だったので
芽キャベツを煮込みました。
どこへ行っても
高価な「くわい」が
年末からセール品に
格下げになっているので
貴重なくわいを
見つけるたびに買い求めます。
今回は、3 個パックで
お値段なんと 99 円でした!
くわいもダッチオーブンに入れます。
栗みたいにほくほく
コリコリ感がたまらなく美味しい。
夏の朝ごはんには
必ず数種類のフルーツと
ヨーグルトを添えますが
真冬の寒さのなか
身体の熱を取るフルーツが
見るだけでどうにも苦手で
温かなスクランブルエッグに
2 割引だった濃厚クリームチーズ
いつものローストビーフ
コーヒーをサイフォンで淹れ
熱々のコーンポタージュで
美味しい朝ごはんにします。
レーズンや胡桃が入った
ブレッドも噛めば噛むほど
味わいが増します。
庭仕事など山では
体を使うことが多いので
たんぱく源は大事ですね。
ふたりっきりだからこそ
ちょっぴり贅沢な朝ごはんです。
ところで、
私は編み物など
始終手指を使う手仕事なるものが
日常化しています。
休日だからこそ
手芸にいそしみたい。
昨年 6 月から大事に編んでいた
セーターがようやく完成しました。
いつも輪に編むのが私流で
なるべく継ぎはぎしないのですが
今回は、図案を参照し編んでいます。
ラグラン袖にも首周りが入る
継ぎはぎにならざるを得ないパターン。
ラグラン部分をきれいに出させるために
二度もやり直ししたり
丁寧に編んできました。
そして、
ハイネックの編み止めをすれば
完成というところで山へ持ってきました。
なにしろ、自然の中に
そのまま溶け込める
美しい色合いを
写真に収めたかったから。
これからも来月に向けて
寒さ募る予報だったので
図案ではモックネックだったけれど
なるべくハイネックに仕上げました。
毛糸も太く暖かく軽い。
セーターはずっと
編んできているはずなのに
この寒さに立ち向かえる
まともなハイネックセーターが
あるようでないので
茶系のセーターとともに
編んでいました。
午後のお日様が山の端に沈み
庭先で身体の芯まで冷えたら
暖かなお部屋に戻り
こたつでティータイム。
刺繍の続きをしたり
読書しながら時間を過ごします。
特に、山にはテレビがないので
夜は電子ピアノのステレオを使い
アマゾンプライムでクラシックを流します。
クラシックもピアノのソロ。
今読んでいる小説が
戦争を背景にしたお話しで
看護師のサポーターをしている
女性の話しが度々出てきます。
彼女はかなりリアルにシビアに
戦争を物語ります。
そんなところに
山の清い流れのせせらぎとともに
映画「戦場のピアニスト」で弾かれた
ショパンのノクターンなど
ゆったりだけど正確に
リズムを刻む
情感豊かな曲が流れた日には
深く深く物語に身を沈めて
涙があふれ出そうになるのを
必死で抑え
「もう、泣いちゃいそう..」
などと口走り
鼻を啜る音を
夫が耳をそば立てて聴いています。
静かな静かな夜のしじま。
今日は、
山の家のお話しでした。
・樹木の伐採と収穫
・草木染めの準備
・ハーブガーデンの様子
・ふたりきりの食事のこと
・手編みセーターの完成
・静かなティータイムのこと
ついに来月は、
びわの葉染めができるか否か
乞うご期待ください。
お日さまと土と風と水を感じながら
植物とともにある暮らしに癒されて
ありのままでいられる暮らし
起糸でした。
バイバイ。