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早春の植物園で その 2

こんには


心とカラダを整える

ハーバルセラピストのたかこです。


前回から、3 月に訪れた

東京都薬用植物園の早春の様子を

お伝えしています。


前回は目立つ黄色い花を

絶滅危惧種と共にご紹介しました。


今日は、春らんまんを感じさせる

ピンク色の花を中心に

お伝えしていきたいと思います。



当日は、晴天で春の青空のもと

紫外線もかなり強く

傘を刺して歩き回りました。


しまいには

暑さでフーフーになっていましたよ。


周囲には明るい晴天に相応しく

訪問者がたくさんカメラを片手に

植物を眺めに来ていました。


特に、カメラが群がっていたのが

杏(あんず)の花です。


天国を思わせる花が満開で

ちょうど見頃を迎えていたんですね。



あんず
Prunus armeniaca L. var. anzu Maxim.



枝のひとつひとつに

びっしり花が開いているでしょう?


感嘆に値する光景ですよね。


東京都薬用植物園のネームプレート等から

引用すると、次のようになります。


あんずはバラ科の植物です。

橙色の実をつけ

種子を薬用とするとあります。

種子の生薬名は杏仁(きょうにん)。

鎮咳や去痰、便通に良いとされているようです。

ただ、アミグダリンと呼ばれる

青酸配当体が含まれていますよ。




清々しい青空と杏
清々しい青空と杏



種子というのは

子孫を残すための大切な器官です。


植物は種子を守るために毒を仕込むんですね。


それがアミグダリンです。


種子が発芽する頃には消えるんです。


タイミングを見計らって

種子を守るプログラムですね。


杏(あんず)は梅にやや遅れて花を咲かせるそうです。


早春の花なんですね。




群れる杏の花
群れる杏の花



東京都薬用植物園の良いところは

ふれあいガーデンがあるところです。


一般的に柵が設けられたり

ロープが張られたり

研究材料である薬用植物には

なかなか近づけない環境ですが


ふれあいガーデンでは

触ることができるんですね。


カメラマンが集中する地点です。


近距離で写真を撮っていましたよ。





陽を浴びるあんず
陽を浴びるあんず





園内には所々で杏の花が

咲いていましたが、


杏(あんず)の花の合間に

ひっそりと梅の花に似た花が咲いていました。



ユスラウメ
Prunus tomentosa


その名も梅桃、ユスラウメ。


ネームプレートを見ると

次のようにありました。


ユスラウメはバラ科の植物。

赤い果実がなり食用にするそうです。

中国では種子から取れる脂肪油(植物油)を

石鹸や便秘薬にするそうですね。





しりとりのように続きます。

梅桃の次は、桃の花です。




モモ
Prunus persica (Amygdalus persica)



桃の花はほころび始めた様子で

これからですね。


ネームプレートには

次のようにありました。


種子を薬用とする

生薬名は桃仁(とうにん)。

やはり青酸配糖体が含まれていますね。


写真には写真よりもっと濃い

桃色の花になるようですね。


果実は大きな桃。

ジューシーで美味しいですよね。




それから、

アーモンドの花も咲いていました。





アーモンド
Prunus amygdalis Stokes




ネームプレートからは

アーモンドもバラ科の植物です。


花は桃の花に似ているとあります。


果実の形が全く異なることから

結果を見て判断できそうですね。


詰まるところ、

種子を食用としますが


普段、タネを食べているなんて

私たちは考えてもいませんよね。


圧搾して得た植物オイルは

石鹸にしたり、化粧オイルにしたり

トリートメントなどに使いますね。


得られたオイルを石鹸にするとあるのは

ユスラウメのところでもありましたね。



バラ科の植物は

果実や種子が私たちの暮らしに

大変役立っていることは

日頃から感じているところです。





ボケ
Chaenomeles speciosa Nakai




暑さしきる中で

園内を頑張って巡っていると


手弁当を食べる時間がやってきました。



屋根付きのテラスを見つけたので

陣取って弁当を広げていると


目の前でボケの橙が大きく広がっていました。


潔い濃い朱色の色合いは

暑い中でも逆に清々しさを感じ

思わず、写真を撮ってしまいました。




広がりながら大きく花を咲かせるボケ
広がりながら大きく花を咲かせるボケ



ボケもやっぱりバラ科の植物です。


ネームプレートからは

果実鎮咳、鎮痙、利尿に使われるそうです。


バラ科という植物のありがたさを

しみじみ味わいながらランチしました。


テーブルを囲って

年配の女性たちがやってきて

時折、たわいないおしゃべりなどしながら

時を過ごしましたよ。







さて、最後に

ボケに似たこんな花を紹介します。



クサボケ
Chaenomeles japonica




その名もクサボケ。


ノボケとも呼ばれるそうです。


きれいな朱色ですね。


やはり、バラ科の植物です。


ネームプレートからは

次のような事柄が分かりました。


果実を用いて果実酒やジャム、

砂糖漬けにして楽しむそうです。


成分としては

りんご酸、クエン酸、酒石酸など

植物酸が多く含まれている様子。


これらの成分は疲労回復に役立ちますね。






今日は植物図鑑的な内容でしたが

バラ科の植物を紹介しました。


・あんず

・ユスラウメ

・モモ

・アーモンド

・ボケ

・クサボケ


6 種類のバラ科の花々を

ご堪能いただけたでしょうか?



花の美しさばかりでなく

果実や種子など

彼らがいかに私たちの暮らしに

役立っているのか

私も書いているうちに実感してきました。


薬用植物とともにある暮らしは

私たちに楽しみと美味しさを

届けてくれますね。


明日は、白い花をご覧いただこうと思います。


お楽しみに!






お日さまと土と風と水を感じながら

植物とともにある暮らしに癒されて


ありのままでいられる暮らし


起糸でした。


バイバイ。。


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