ボタニカルライフ Vol. 3 # 1
こんにちは
心とカラダを整える
ハーブ療法士のたかこです。
山の家の庭で
いくつもの植物を育てています。
花やハーブばかりでなく
樹木も苗木から育てました。
かれこれ 20 年は経つので
当時、まだ小さかった苗木でも
今では、見上げるほど
大きく育っています。
その中でも常緑樹の月桂樹があります。
キッチンハーブとして
台所の前に植え込み
苗木から育てました。
いつの間にか
枝葉が張って、その分かれ目に
野鳥が巣を作るまでに大きくなりました。
1 年に 1 回
その月桂樹の葉っぱを収穫します。
月桂樹の葉っぱは
香辛料として
肉料理や煮込み料理の風味づけに
使われています。
ローリエ(フランス語)
ローレル(英語)
などと呼ばれていますね。
7 月の連休に家族と共に
山の家に出かけました。
その際、月桂樹の葉っぱを
梅干しのざるいっぱい
たくさん収穫しました。
ざるいっぱいにローリエを広げて
家屋内に干していると
豊かな香りが部屋中に充満します。
ローリエが持つ独特のその香りは
痰が絡む気管支炎を起こしている時など
呼吸を楽にしてくれるんですよ。
月桂樹の葉っぱの水分が飛ぶうちに
葉っぱはそれぞれ
くるりとカールしていきます。
しっかり乾いたら
大きなびんに入れて保存します。
真夏は、食欲が落ちるので
大抵は夏野菜をふんだんに使った
トマトベースのスウプを作ります。
煮込みの前には必ず
カールした 1 枚のローリエを
鍋の中に入れます。
<夏野菜のトマトスウプ>
*材料*
4 人前
長ネギ 1 本
しいたけ 2 枚
にがうり 1/3 本
ピーマン 1 個
赤ピーマン 1 個
なす 1 本
しょうが 適宜 みじん切り
とうもろこし 1/2 本
トマト 1個
カボチャ 1/4 個
ズッキーニー 1/2 本
他に好きな野菜
煮豆 適宜
トマト缶 1 個
白ワイン 400cc
洋風だし 2 個
鶏もも肉 1 枚
塩こうじ 大さじ 1
ローリエ 1 枚
*作り方*
鶏肉はひと口大にカットし
塩こうじにつけて、よくもむ
トマトは湯むきしておく
材料を全て深鍋に入れ
40 分煮込む
ボウルにスウプを取り入れるとき
ローリエを取り出すのですが、
ドライの過程でカールしていたローリエは
いつの間にか
スウプの中で真っ直ぐ平になります。
* * * * *
さて、秋の日が始まると
ざるの上のローリエは
だいぶ乾いてきました。
そろそろ
大きな保存びんを
探さなくてはなりません
ところが
家にある大きな保存びんの在庫が
ありません
通販で探しても
果実酒を仕込む
赤いふたの保存びんなどで
あまり素敵だなと思えるびんに
出会えませんでした
購入するなら
やっぱり
素敵だなと思えるものが
欲しい
そんな理由から
なかなか保存するに
至らなかった訳です
ある日、夫に誘われ
街まで買い出しに出かけました
その帰り道に
ふと立ち寄った骨董屋さん
これまで
その骨董屋さんの前を
始終行ったり来たりしていました
店前に
いろんな古びたたんすなり
机なりが並べられて
眺めているだけで
楽しかったけれど
足を踏み入れるまでには
至らなかった
骨董屋さん
それが、夫の気まぐれで
初めてお店に
入ってみることに
なりました
とても懐かしい品物が
所狭しと並べられて
他のお客さんも数人店内を
あれこれ見て回り
私たちも大きな買い物袋を
店内に彩りよく並べられた商品に
当たらないように
注意深く歩を進めました
子供の頃
自分の部屋にもあったような
真珠の成長を見せる額縁があったり
実家のあらゆる所にまつられた
飾りものと同じものがあったり
とても心満たされる思いがあふれ
狭い店内でも楽しく
眺めていましたが
そう言えば、
大きなガラスの保存びんを
探していたことをやにわに
思い出した刹那
ガラスものの棚の上に
4 〜 5 個はあるかと
素敵なガラスの
大きな保存びんが
あった訳です
ローリエの分量だけ
入りそうなものを
その中から選んで
ひとつ買い求めました
大きなサイズですが
持ち上げてみると
思ったほど重くなく
軽くてびっくり
柄模様のふただけは
しっかりとした重みがあり
まるで重石です
リユース屋さんだから
保存びんはちょっと汚い
きれいに洗って
秋の乾いて晴れた日に
さっぱりとさせました
そして
ざるに広げたローリエを
少しずつ保存びんに
掴み入れていきました
はじめは嬉々として
余りあるローリエを
掴み入れていたのですが
徐々に
びんの中身がいっぱいに
なってくると
ざるの上には
まだまだローリエは
丸まって横たわり
全部入り切れるかしら
そんな不安がよぎり
上からぎゅっぎゅっと
押し入れて
重たいふたで重石にすると
ようやく
全てのローリエが
保存びんの中に
入り切りました
ふー
なかなか
ボタニカルライフも
一筋縄ではいきません
しかし
驚くことに
すっかり乾いたローリエは
若干緑色が残されているとはいえ
すでにドライの人となり
それでも、
上から押し込んでいれば
細胞が傷ついて
まだまだ残されている精油が
揮発してくるようで
部屋中
ローリエのあのクセのある
甘い香りに満たされました
ハーブというのは
ドライになっても
なお、精油を閉じ込めていて
ことあるごとに
その素敵な香りを
あたりに振りまくのですね
ちょっと驚かされました
そして
少々汗だくになりつつ
額の汗を拭っていると
初秋を知らせる
キンモクセイの香りが
風に乗って鼻腔をくすぐり
ほがらかな気持ちに
させてくれました
最後まで、お付き合いくださり
ありがとうございました ❤︎ アロマとハーブで
ありのままでいられる暮らし
起糸でした。
バイバイ。